そもそもiOS標準変換は比較にならなかった。
Yahoo!キーボード 1.0.0
分類: ユーティリティ
価格:無料 (Yahoo Japan Corporation)
YahooキーボードはiWnnを使っている。確か、オムロンが開発した漢字変換システムだったと思います。Linuxでもお世話になった。PalmPilotにもiWnnがあったような。歴史があるから予測変換の語彙に強そうなイメージです。
Simeji 日本語文字入力&顔文字キーボード - 顔文字・絵文字が使える無料きせかえキーボード 1.3
分類: ユーティリティ, ライフスタイル
価格:無料 (Baidu Japan Inc.)
対するSimejiは、悪名高きBaiduの変換システム。Android版では、裏で情報収集を行った前科があります。打ち込まれた変換をネット上に流していたわけ。「悪用する意図はない」とコメントされても、フルアクセスの許可は出来ません。
1.漢字変換対決
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「きしゃのきしゃがきしゃできしゃした」は昔キャノンが日本語解析の例に挙げた難文。Yahooは流石ですね。フルアクセス不許可でもカンペキな変換をしました。ちなみにiOS標準では「記者の記者は汽車で帰社した」となって、「貴社」を「記者」にしちゃってます。
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Simejiの変換ルーチンはSocialIME。本来はクラウド変換で実力を発揮するタイプですが、フルアクセスさせたくないので不許可で変換。一応変換は可能なので打ち込んでみると、ほぼ全滅。「きしゃ」=「記者」という決め打ちになってます。
2.カーソル操作対決
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Yahooは、カーソルキーが初めから付いてます。なるほど、面白いところに埋め込んできた。タップするごとに一文字移動します。長押しすると連続でカーソルが走る。よいではないか、よいではないか。これだよ、標準で欲しいのは。
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ところがSimejiはさらに上。スライドカーソルなんです。タップしてから指を滑らせると、その分カーソルが動きます。ああ、そう来たか。これは反則だわ。しかも削除キーもスライドさせると、文字の切れ目まで一括削除します。これも便利。
3.QWERTY配列対決
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英字入力のとき、YahooはQWERTYキーボードになります。そうですよね。テンキー配列で英語は打ちにくいです。プログラミングには不向き。しかもQWERTYキーボードの呼び出しは、スワイプで出てきます。こいつがとてもカッコ良い。
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Simejiの基本はテンキー配列。ただし、キーボード・アイコンをタップすればQWERTYに切り替わります。あるいは、ランドスケープにするとQWERTYに変わる。ただ変わるだけじゃなく、日本語変換もQWERTYになります。いいじゃないの。
4.顔文字対決
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文字だけでは伝わらないものもある。そんなわけで、顔文字が豊富にあってこその日本語キーボード。Yahooキーボードは7つのカテゴリーに分かれ、探しやすくなっています。使った顔文字は履歴に残るので再利用もしやすい。
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しかし、SocialIMEは顔文字の大英博物館とも呼べるシロモノ。ネットでユーザーが育てたライブラリーです。Simejiはそれを受け継いでいる。「なんだよ、これは」な顔文字が出てきます。17カテゴリーもある。しかもAA貼りまで出来たりする。
5.着せ替え対決
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フルアクセスが前提になりますが、どちらのキーボードもカメラロールの写真を背景に出来ます。オススメはCDジャケットですね。正方形でまとまるようになっているから。Yahooキーボードのアプリを立ち上げると、写真とキーの色をカスタマイズできます。
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しかし、フルアクセスは使いたくない。それでも着せ替えができるのがSimejiキーボード。Tシャツ・アイコンをタップすれば6つのキーボードが選べる。使えそうなのはリサとガスパールくらいで、もうちょっとバリエーションが欲しいけど。
そんなわけで、4勝1敗でSimejiの圧勝。漢字変換で負けてるんだから、キーボード本来の役割としてはどうなんだ?という疑問もありますが、それはそれ。とくにQWERTYキーボードでも日本語変換ができる。このポイント、大きいです。
Simejiは一度フルアクスを許可し、キノコ・アイコンから「iOSユーザー辞書を導入する」をオンするのが良い。再度フルアクセスを不許可にしても、ユーザー辞書機能だけは有効なまま残ります。着せ替えは使えなくなるけど、泣いちゃいけない。